【読書日記】深海カフェ海底二万哩/蒼月海里

こんばんは。

もう札幌は雪が降るようになりました。2年目ドライバーの私は、毎日ヒヤヒヤしながら運転しています。
主人から「今日はアイスバーンだったね」と言われても「え!そうなの!?」と気付かずに運転しているところが怖いところです。ゆっくり慎重にブレーキ早めに運転を心がけます。

今回の本

さて、蒼月海里さんの本は以前にも紹介させてもらいました。幻想古書店の文章が読みやすく、登場人物も個性的でいながら嫌いになる人物がいなかったので、ストレスを全然感じることなく不思議な世界に入り込んで読むことができました。

今回の本は、六七質さんがイラストを描いています。潜水艦を思わすような窓に濃いブルー、そして魚たちに店員と思わしきイケメンが立っています。これは、ジャケット買いする方も多いのでは??

あらすじ

サンシャイン水族館前。来栖倫太郎(くるす りんたろう)は、その可愛らしい見た目から女の子と間違われ、今日も男性からナンパされていた。
カバンから出した高校の学生証を見せることで、男であることを証明し屋内施設へと逃げ込んだ。

屋内は海に潜ったように薄暗かった。水族館の生き物を見ると思い出すのは、近所に住んでおり兄のように慕っていた八木大空(やぎ おおぞら)のことだ。

大空兄ちゃんは、[海底二万里]が愛蔵書で特に深海に憧れを抱いていたようだ。大学でも海洋関係を専攻していたが、突然失踪してしまい7年経った。先日とうとう失踪宣言が確定し、法的に亡くなったということになった。

倫太郎は一人で水槽を眺めていたが、ふと不自然な入り口を見つけた。

重そうなドアの前にはレトロな『深海カフェ 海底二万哩』という看板が立てられていた。まるで大空兄ちゃんのためにあるようなカフェに全身が総毛だちながらもカフェの扉を開けた。

そこは青い照明がエントランスを照らし、まるで洞窟のようだった。岩肌のところどころには、壊れたオルゴールや豪華なアクセサリーなど海底に沈んだ宝物を集めて飾り付けたよう。洞窟を抜けるとドーム状の天井があり、魚が泳いでいるのが見える。

残念ながらお客さんも店員がいないようだったので帰ろうとしたところ、スラリとしていて甘いマスクをしている人が倫太郎を引き留めた。その人は大空兄ちゃんと同じ顔をしていたが、別人だという。彼は、このカフェの店員で深海(ふかみ)と名乗った。

やたらと深海生物のことに詳しく、飲み物の浸透圧を気にする不思議な彼によると、このカフェに訪れることの出来る人は心のピースが欠けてしまった人だけだという。

早速、倫太郎以外にも女性客が訪れたため、深海とともに彼女の『心の海』へ失くした宝物を探しに行くことになった。
心の海は、不思議なところだった…

感想

深海の生き物が沢山出てきます!丁寧な深海(ふかみ)の解説つきで。また、メンダコの執事のセバスチャンが可愛くって!耳をペタンとしたり、身体を平べったくしたり、肩叩きをしてくれるけど柔らかい手がペチペチ当たるだけだったり。

無邪気で謎に包まれた深海(ふかみ)も素敵だけれど、すっかりセバスチャンに夢中になりました。倫太郎の的確なツッコミも丁度良く、テンポ良く読むことができます。

様々な悩みを持って来店するお客さんのために宝物を探しに行くだけでなく、その悩みを解消できるよう心を尽くす深海(ふかみ)と倫太郎を応援しながら読んでいたら、あっという間に1冊読み終わってしまいました。

もちろん続きも大人買い済みです!

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