【読書日記】噂/荻原浩

こんにちは。

最近は「薬屋のひとりごと」に夢中の私ですが、会社では別の本を読んでいます。「薬屋のひとりごと」も会社で読みたいのですが、時々挿絵が入っているので外出先では読みづらいのです。挿絵は一人でじっくり堪能したいではありませんか。

今回の本

今回の本は、本屋で特設コーナーが作られ「最後の一文に驚愕すること間違いなし!」という旨のポップが大きく掲げられており、気になって手に取った一冊です。

今確認したところ、最近の本かと思えば平成18年に出ていた本のようです。

あらすじ

ー晴れた日にもレインコートを着て、顔にはマスクをした男はレインマン。出会ったら、男は殴り倒して、女の子は足を切られちゃう。両足とも足首から先ぜんぶ-

ーでもね、ミリエルをつけていると狙われないんだよー

とある新規参入のファーストフードチェーン店を売り出すため、西崎と加藤は企画会社コムサイトへと足を踏み入れた。コムサイトの会議室で待たされること数分。美しい女社長の杖村とナンバー2の麻生が会議室へ入ってきた。売り出すための方法を杖村から伝授される。ほぼ一方通行の会議だ。以前にも香水ミリエルを売り出す際に杖村の力を借りたことがある。その際には、高校生を中心として噂を広めてもらった。内容は、『海外のティーンはグッチやシャネルよりミリエル。』『芸能人の誰それもミリエルを使っている』など流行に敏感な女子高生が食いつきそうなものだ。そして、サンプルを配ってもらう。もちろんコムサイトで噂を聞いたことは秘密にして。ただ、いい噂だけではなく、嫌なイメージの噂をいれることも忘れない。それがレインマンに関する噂だ。犯人は日本人で今は日本に戻っており、最近では渋谷で同じ手口の犯行があったという突拍子もない嘘も一緒に。

今では、あっという間にうわさが広がり渋谷近辺の女子高生ではミリエルの名を知らないものはいないほどになった。

ある日、目黒区と品川区にまたがる公園で若い女性の無残な死体が見つかった。まだ若く、全裸で額には赤い塗料でRのような文字が書かれている。そして何より、足首から先がなかった。

単なる香水の宣伝のために作り出された噂に過ぎなかったレインマンが実際に現れた。レインマンの噂など全く知らない女子高生の娘がいる刑事小暮とまだ若いが警部補である名島が連続事件の謎に迫る。

感想

最後まで犯人が全然わかりませんでした。途中で女子高生たちの何気ない日常会話が入るのですが、ラストでこの何気ない会話が恐ろしいものだったと気付きました。あんまり内容について書いてしまうとネタバレになりそうです。

所々、ちょっとグロイ描写があります。苦手な方はやめた方がいいかもしれません。それにしても流行に敏感になりやすい高校生ぐらいのお年頃って、危ういですねぇ。高校時代なんてもう10年以上前の話になってしまいますが、周りの友達の会話や流行に気を付けていないと、すぐに置いてけぼりになってしまう。そんな恐怖感が常にあったような気がします。あの時代に戻りたいかと言われると、否と即答できそうです。

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