【読書日記】赤と青とエスキース/青山美智子

今回の本

『木曜日にはココアを』のお話でその作風のファンになり、新刊が出るたびに購入している作家さんの新作です!!

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あらすじ

『一章 金魚とカワセミ』

私は英語が好きで大学も英文科に進み、交換留学の選抜試験に合格できたためオーストラリアのメルボルンの大学に夢を持ってきたが思っていたのと違った。

自分から積極的に人と関われる方ではないのに海外留学したら変われるんじゃないかと思っていた。

しかし、現実は学生寮の住人たちとは気が合わないし、共同スペースも使いづらいし、大学の学生たちもルーズさが目について仲良くなれそうにない。

しかも自信があった英語もさっぱり通じない。

リタイヤしたいが交換留学で来ているので、それも難しい。

留学には1年間という期限があるので、それを支えにしていた。

ある日、バイト先の日本人に公園でのバーベキューに誘われた。

しぶしぶ参加したバーベキューで、ブーと出会った。

ブーはバーベキューに来ている人たちの輪に入れずにいた私に話しかけてくれた。

彼は日本人の両親を持ち、一歳からずっとメルボルンにいるようだ。

彼に観光スポットを案内されて、何度も会ううちに惹かれていった。

でも自分は期限付きでメルボルンに来ているのだ。

ブーから日本に帰るまでという期限付きの恋人を提案され、それに乗った。

いよいよ日本に帰る日が迫ってきたとき、ブーから知人の絵のモデルになってほしいとお願いされた。

アトリエで絵のモデルのため座っていると向かいにブーがいて、これまでの想いがあふれだす・・・

感想

途中までタイトルを「赤と青のエスキース」だと思い込んでいた私。

何日にもわたって少しずつ読むために手に取ったある日、「あれ?」とタイトルに気付きました。

四章の赤鬼と青鬼、そしてラストのエピローグを読んで納得。

「赤と青とエスキース」だ。

プロローグの『ああ、いい絵だ』がエピローグでは何十倍もの重みと深みを増して感じられます。

まさかこんな繋がりがあったとは。

ずっと側に居たのは、絵だけじゃなかった。

自分の描いた絵が手元を離れて、色々な経験を積んで戻ってくる。

今回は額縁という結婚相手まで連れて。

子どものように、自分の一部のように思う作品だからこそ、本当に感無量だと思います。

一つ一つのエピソードに全て意味があって、その想いを纏ってラストのお話をさらに劇的なものにしていました。

『木曜日にはココアを』ではさまざまな色が登場しましたが、今回は徹底して赤と青。

こんなところにも赤と青が出てきたと見つけるのを楽しみながら読みました。

本作は心が温まるだけでなく、自分の大切な人にも優しくなれる一冊でした。

今回の本の本体表紙と裏表紙

ジャケットは赤と青の絵の具で描いた図のような絵と青いカワセミのブローチですね。

よーく見ると、赤い円の中に女の人のシルエットが!

スクラッチ。スクラッチ。

裏は本作のキーでもあるエスキースがちらり。

ずっとどんな絵だろうと思っていたので、描かれているのは嬉しい!(絵の知識が乏しく想像できなかった・・・)

ジャケットを外すと、本体はこんな感じです。白地に赤と青が綺麗。こう見ていると青色はカワセミの羽を表しているのかなぁ。

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青山美智子さんの本はどれも読み終えた後にホッと温まるものが多いので、おすすめです!

まだ読書日記書けていないものがあるので、そちらはアマゾン・楽天のリンクを貼っておきます。

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