【読書日記】四十歳、未婚出産/垣谷美雨

今回の本

本屋へ行くと気になるタイトルが。

手に取ってみると垣谷美雨さんの本書でした!

いっつも垣谷さんの本はタイトルに惹かれて買ってしまう・・・

文庫もありますよ!

あらすじ

旅行代理店に勤める優子は、仕事上でペアになって動いている10歳年下の部下とツアーの下見に行ったカンボジアで一晩限りの関係になってしまった。

そして妊娠!

優子は40歳独身で彼氏無し。子どもを産める最後のチャンスかもしれないが、相手は28歳で社内の美人な若い女の子と交際している。

実家に頼ろうとするも実家は田舎で、親戚たちは凝り固まった偏見持ちの人ばかりで未婚のシングルマザーは受け入れられそうもない。

しかし授かった命を守りたく、産む決意をし子どもの父親である部下と話そうとするも、例え話の段階で「そんなことがあったら流産させる」と言われてしまったため言えず。

しかも部下は彼女に対してDVをしているようだ。

こんな人に本当のことは言えないが、会社で彼女に妊娠がバレてしまい、上層部にまで噂が広まってしまった。

上司からは、産休や復帰後も子持ちだと迷惑だから仕事をやめろと圧をかけられるし、子どもの認知問題もある。

優子は無事に出産できるのか?

感想

今回も重いテーマでしたが、垣谷さんの本は不思議と暗い気持ちにならずに読めるのが不思議です。

優子を取り巻く環境がわりと悲惨ですが、落ち込んだり暗くなる暇なく次々と展開が進むので、読み始めたらあっという間でした。

未婚出産すると大変だよという内容ではあるのですが、それだけでなく人種差別や偏見も絡んでるので、何かに行き詰まっている人たちへの応援小説になるのではないでしょうか。

日本は住みやすいけれど、立場が変われば一転して、法律や制度に雁字搦めになっていて枠からはみ出るとなんと生きづらいことか。

そんなことに気付かされました。

お母さんが終盤良い味出してます!

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