【読書日記】虚飾の王妃エンマ/榛名しおり

こんばんは!

久しぶりの読書日記更新になってしまいました。

いつものように本屋巡回をしていたら、単行本コーナーで2冊並び絵画のような表紙に目が奪われました。
こちらの本のうち1冊を読み終えたので、紹介します!

今回の本

少しだけ本屋で立ち読みしたところ、あっという間に物語に引き込まれ、表紙の女性であるエンマの人間性が気になり、ゆっくり読みたいと思い購入しました!

ちなみに並んでいたもう一冊の方はこちら。別サイドからのストーリーのようです。

あらすじ

舞台は、十一世紀ヨーロッパ。イングランドでアングロ=サクソン調の名君アルフレッド大王が海賊のノルマン人の襲来を撃退したころ。たまりかねたフランス国王は、度重なる海賊ノルマン人の襲来を懸念し、定住を許可しノルマンディー公国を与えた。

ノルマンディー公国の姫であるエンマは、好奇心旺盛だが人の感情が分からない。お葬式でみんなが泣いている理由がわからない。周りの人たちに理由を聞きたいが聞けない。理由がわからないエンマは、周りの人たちが怖い。

人の感情が分からないエンマは、いつも教育係に怒られ、納戸に閉じ込められる。母親も自分に興味がなさそうだ。姫という立場であるのに扱いは酷く、納戸では粗末なパンを与えられ毛玉だらけの毛布にくるまって眠る。日頃の行いのせいか、とうとう修道院に送り込まれることになりそうだ。この窮地を救ったのが、兄であり次期ノルマンディー公国の跡取りであるリシャールだった。エンマの気持ちが理解できると言う。リシャールも人の気持ちを感じ取ることが出来なかったが、置かれた状況や表情・声から周囲がどのような感情を持っているのかを感じ取ることができるようになったようだ。

この日を境にリシャールから教わった処世術でエンマの態度は周りから見ると大幅に改善され、持ち前の人形のような美しさも相まって天使のように扱われるようになった。エンマは容姿だけでなく、語学力にも長けており、母国語の他にラテン語も操る5歳児であった。

エンマは成長するにつれ、美しさを増し、リシャールはエンマをチェスの駒のように自国にとって有利になるような国へと嫁がせる。エンマはリシャールの策略が上手くいくよう、自ら強い駒になりたいと願い、必死に嫁ぎ先のイングランド王妃として年上の王を堕落させていった。

ところで、イングランドには現国王よりもエンマと年の近い王子アゼルスタンがいた。彼は、戦術の得意でない現国王に代わり、戦場で指揮をとり勝利に導く「戦う王子」と呼ばれていた。リシャールの狙いとしては、エンマが王子を産み、アゼルスタンを葬ることでノルマンディー公国の力を絶対的なものにすることだった。

果たして、エンマはリシャールの戦略通りに強い駒として働き、このチェスゲームに勝つことができるのか。

感想

読み始めたら一気読みでした。続きが気になって仕方ないです。世界史は得意ではなかったので、時代背景はあんまり理解できていなかったと思いますが、それでも物語に引き込まれます。エンマのことをハラハラと見守るような気持ちで読んでいました。

映画化したらどうなるかなぁとふと思いました。(まだ出版されたばかりなので、そのような話はないと思いますが)マリーアントワネットのようなキラキラしたお城でお人形のようなエンマが人を操っていく・・・見てみたい・・・

「幸福の王子 エドマンド」も気になりますが、個人的にはアゼルスタン側のストーリーが読みたいです。アゼルスタンはエンマが父親に嫁いできたとき、どのような気持ちだったのか。

妄想が尽きません。

買って本当に良かった単行本でした。

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