【読書日記】まるまるの毬/西條奈加

こんばんは!

秋と言えば、美味しいものがたくさんですよねぇ。甘栗や焼き芋、干し柿・・・ん?ちょっと年寄りくさいでしょうか?
でも自然の甘味が欲しいときもあるのです。

でもデパ地下に行ったり、円山に行ったときにふと目に入るのは、季節感あふれる和菓子だったりします。

今回の本

・・・・ということで、今回の本は和菓子にまつわる本です!今川焼のような可愛らしい表紙が目印!
気負わずに読める時代小説でした。

あらすじ

私は初めて読む作家さんでしたが北海道出身の方のようです。なんだか親近感がわきます。

ではでは、さっそくあらすじです!

昼前になると、開店前の店の外では多い時に4、50人もの行列ができる。みんなが今か今かと開店を待つその店は、昼から開き、あっという間に売り切れになる和菓子屋、南星屋。

この和菓子屋は、店主である治兵衛とその娘である、お永。そして、お永の娘のお君の3人で営んでいる。3人しかいないため、1日に作る和菓子は2、3品で治兵衛の気分によって毎日変わる。この店の特徴は、江戸では滅多に食べられない日本全国の珍しいお菓子と町人でも気軽に買えるような値段で売っていることだ。

治兵衛は昔、妻と娘と3人で日本全国を旅し、その土地の和菓子屋で土地ならではのお菓子を習い歩いた。習ったお菓子を全て記録し、江戸に帰ってきて立ち上げた店で作り、売っているのだ。実は、治兵衛には秘密があった。娘にも話していなかったが、実は中々の規模の武家の次男であり、とある事情から家を継ぐはずであった。弟は寺の地位の高い僧侶である。

お菓子と親子3代の周りで起きる様々な出来事が面白く、切なく心が温まる家族の物語。

各章はお菓子の名前になっており、読み終えたとき、和菓子が恋しくなりますよ。

感想

この本、シリーズで出してほしい!と強く思いました。そして、和菓子に関する本が私は好きだということを再認識。治兵衛の生まれによって、巻き込まれる親子。お君の恋物語とボリュームたっぷりでした。いやぁ、これ1冊にするには濃厚過ぎます!本に引き込まれて、あっという間に読み終えてしまい、寂しくなりました。読み終えてしまったことに寂しさを感じる本は久しぶりで、いい本に出会えて満足です。

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