【読書日記】209号室には知らない子供がいる/櫛木理宇

こんばんは。
実は、この記事は念願のマドをしながら書いています。ハーブティーを飲みつつ、PCと本を横においての記事です。ちょっとおしゃれな感じがして気分が上がります!

今回の本

今回の本は、一言で「嫌ミス系ホラー」!!

嫌ミスとは、読んだ後味が嫌な感じで終わることを意味します。つまり、最悪な展開のまま終わって何も救われないような終わり方の場合もありますし、読者が願うハッピーエンドを迎えられないまま、やっぱり救われないし、より悪い状況に陥っていくことが予想される終わり方のものです。

苦手な方と大好物な方で別れるジャンルかと思います。

そんな嫌ミスホラーの本は、コチラ!!

あらすじ

全部で5つの話から成りますが、舞台は全て同じ川沿いに建つ高層マンションである’サンクレール’。

そして、全ての話に可愛くて賢そうな男の子である’葵’が絡んできます。

それでは、各話の紹介です。

・第一話「コドモの王国」

407号室に住む3人家族の話。主人公は、妻の菜穂。

菜穂の子供は3歳。夫は子育てに寛容という名の無関心。子供はやんちゃで言うことを聞かない。マンション住人ならではの床ドンドンや叫び声に気を配る菜穂と子供はそんなもんだと気に留めない夫。

ある夏の日子供が年上の綺麗な顔の男の子を連れて帰ってきた。年は7,8歳に見える。このマンションの209号室に住んでいるという’葵’。

葵の家は、いつも人がいない。かぎっ子なのだろうかと心配し、それからは葵は毎日のように菜穂の家に来る。夫と菜穂の子供も思いっきり遊び、食べる。もちろん葵の分の食費は菜穂の家が負担している。それもストレスだが夫がいるときは、まるで子供が3人いるかのように家の中が酷いことになることがストレスだ。だんだん、夫も2人の子供と同じように悪ふざけが過ぎてきて・・・

・第二話「スープが冷める」

スープの冷めない距離が嫁姑のうまくいくコツ。よく目にする言葉。

主人公の亜沙子は207号室で姑と同居している。しかも夫はアトランタに単身赴任中で姑と2人で暮らしている。姑はとても若い。少女趣味で体形も崩れず、後ろ姿だけ見れば、若妻のようだ。スープの冷める距離どころか、姑が家事全般をやってくれ亜沙子は働いているため、スープは熱々の距離だ。

姑は、いつも亜沙子が帰ってくるのを待って、夕飯を一緒に摂る。曰く、「わたし、一人でごはんなんか食べたことないわ。それに、そんな、寂しいじゃない。・・・」と泣いて訴えた。そんな姑のことが少し疲れていたころ、義母が知らない子供を連れて帰ってきた。ショッピングセンターで一人きりで居たのだと言う。その子供は2、3歳に見える。名前は’あお’。

この日を境に、義母と’あお’の生活が始まった・・・

この後には以下のような話が続きます。

・第三話「父帰る」

・第四話「あまくてにがい」

・第五話「忌み箱」

感想

各話は、終わり方がかなりの嫌ミスですが、謎の子どもである’葵’が絡むことによってホラーになっています。

私にとって、5話のうち最も嫌な感じだったのは、第二話「スープが冷める」でした。これは本当に嫌でした・・・

最後の話で、葵が近づいていった人たちを集めて何がしたかったのか明らかになりますが、これが分かったとき戦慄が走りました。

夢に見るほどではないけれども、読んだ後の嫌な感じは本の背表紙をみるたびに思い出しそうです。

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