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今回の本
1月に電子書籍で購入した本です。
購入のきっかけは、インスタでおススメされている方が多かったこと。
そのタイトルから頭が「??」でいっぱいになったことから結末を知りたくなったことです!
あらすじ
茉菜は山道を車で下っていたが、その運転する手は震えていた。
震えは山道の気の抜けない連続するカーブのせいだと思いたかったが、赤信号でも震えは止まらない。
理由は、『崖から夫を突き落とした』からだ。
後悔と安堵。茉菜は結婚してから罵声と暴力に耐えていた。
あれから5年近く経った。茉菜は東京のアパレルメーカーの商品の企画・デザインの仕事を始めて2年目になった。
仕事は順調だったが、唯一の懸念事項が取引先の穂高という男性社員だ。
先輩社員のアシスタントとして出向いた先で知り合ったが、仕事の連絡を茉菜のプライベートの携帯番号に直接連絡してきたり、偶然出会う回数が多い。
茉菜は28歳で特に結婚しているとは会社で言っていないし、結婚指輪もしていなかった。
先輩社員に穂高のことを相談したその日の帰り、自宅のアパートに着いて鍵を差し込もうとしたところで声をかけられた。
恐る恐る振り向いてみると穂高が立っていた。『偶然』だと言い張る。
茉菜は鍵をポケットに入れたが、穂高は夕飯を茉菜の家で作ると言い、強引に鍵の入っているポケットに手を突っ込んできた。
鍵を奪われ、逃げたいのに穂高が茉菜をがっちりと掴んで離さない。
逃げたいけど、茉菜に逃げる場所はない。考えている間に男性が近づいてきて助けてくれた。
その男性の顔を見た茉菜は心臓が止まるかと思った。
男性は、夫だったのだ。殺したはずの・・・・
感想
記憶を失った夫が自分を殺した妻の元へ帰ってきて再び一緒に暮らすことになるのですが、夫がいつ『記憶を取り戻すのか』が読んでいて手に汗握るシリアス感たっぷりだなと思っていました。
でもこの小説の驚くべき展開は、そこじゃなかった。
途中から感じてくる違和感が最後に回収されるのですが、なんともやるせない気持ちと切ない気持ちになりました。
どうかこの先は幸せになってほしい。
子どもを持つ親目線で見ると、親の都合を押し付けないようにしたいと強く思いました。
ただ単に(?)殺した夫が帰ってくるだけのストーリーではないので、さまざまな伏線を楽しみながら読んでみてください!
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