【読書日記】恋に至る病/斜線堂有紀

今回の本

帯にTikTokで話題と記載があり、ちょうど読んでみたかった本だったので購入しました!

読むのは今回が初の作家さんです。

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あらすじ

小学5年生での転校先で宮嶺望は、寄河景と出会った。

これまで数多くの転校をしてきた望は、これまで付かず離れずの関係を作ってきたが、今回の転校が最後で初めてやり直しの利かない人間関係を作らなければならなかった。

シュミレーションをしたが、当日は全く役に立たなかった。

黒板の前で緊張のあまり自分の名前すら言えなくなり、周りも察してざわめき始めた。

そんな窮地を救ってくれたのが寄河景だった。

会ったことがないのに、見知った友達のように声をかけてくれ、人気者の景の一言でクラス全体の空気の流れが変わった。

クラスでは景はクラスメイトに囲まれ、なかなかお礼を言えなかったが、望の両親が購入した中古の家が景の家の隣だった。

無事にお礼も言えて、景の気遣いで少しずつクラスに馴染始めた望は、このクラスの不思議な現象に気付き始めた。

このクラスでは、ただの一度も多数決されることが無かったのだ。

多数決をする前に34人の生徒が綺麗に定数通りに分かれた。

合唱の曲ですらも対抗案も出ず一発で決まった。

そして文化祭ではジャズ喫茶をやろうと全員が諸手を挙げたのだ。ジャズなんか殆どが聞いたこともないのに。

この偶然の奇跡の一端を僕は知っている。

景がさりげなく誘導していたのだ。それと分からないくらい自然に。それによりみんな無理強いではなく自ら進んで動いていた。

ある日、校外学習で景が怪我をし、望が景をおんぶしてみんなの元へ戻った。

景が学校を休んでいる間に望に対するイジメが始まり、ある日衝撃的な結末でイジメは終わった。

それから高校生になり、望は景のサポートに回るようになった。景は生徒会長で望は副会長だった。

そんな中、自殺教唆ゲーム【青い蝶】が一部で流行り出した。

マスターから指示されたお題をこなしていき、最後には自ら命を絶つというものだった。

そのマスターが景であることを知った望。

景が苦しみながら運営する姿を見て、自分だけは彼女の味方になると決意した望。

果たして2人がたどり着くのは…?

感想

途中までは、サイコパスになりきれない自分の正義を迷いながらも突き進める女の子とそれを何があっても彼女を支えようとする男の子の愛の話かと思っていました。

帯の通り、最後の1ページで今までの出来事が一転しました。

久しぶりのどんでん返し!!

いやー。すごい。

たった一つの物で、これまでの歪みながらもキラキラした出来事が一変するなんて。

唯一無二で、衝撃を与えるには最高最強のアイテムを最後にもってきていました。

読後に改めて考えるとタイトルの『恋に至る病』は確かにピッタリ。

あんまり書くとネタバレになるので、この辺で。

この作家さんの本は、本作が初読みだったのですが他の著作も気になるタイトルです。

既刊の本も読んでみたいと思いました。

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