こんばんは。
最近、家の用事で名古屋・京都に行ってきました。主人に頼み込んで、本屋さん巡りを実施することができ、ほくほくです!!
本屋さんによって書皮ってぜんぜん違うんですね。
たくさん集められたので、また別の機会に紹介したいと思います。
Contents
今回の本
スマホシリーズといえばの志駕晃さん。読むのは4作目になります。題材が身近でタイトルが毎回印象的なのでついつい手に取ってしまいます。今回のタイトルもなかなか衝撃的なものです。
あらすじ
中学校の国語教師をしている鈴木信二(すずき しんじ)は、慢性的な不眠症に悩まされている。その夜もいつものようにベッドを抜け出して、暗いリビングで深夜3時にスマホをいじっていた。いろいろなSNSを眺め、ネットサーフィンもやりつくし、やることがなくなってメールの転送アプリを再度確認した。
すると深夜にも関わらず、新規メールを着信していた。そのメールの表題は「自殺相談室」。
躊躇しつつも表題をよく見てみると、悩んでいる人へアドバイスをするゲーム感覚のSNSとのことだ。メール本文には、中学二年生の男子による学校のいじめに対する相談があり、これに4択のうち1つ選んで送信するようにとの指示があった。
意を決して、選択肢の1つである「自殺する」以外の返答を選ぶも、それをしてもどうにもならないというような返答が返ってくる。このやり取りが10回程度続いたものの、相談者はようやく自殺する以外の選択肢で納得してくれたようだ。苦労して説得した買いがあり、タップ1つで人の命を救ったような充実感や小さな正義感を感じた。
うっすらと空も明るくなってきたところで寝ようとしたところ、自殺ポイント進呈とのメールを受信した。
この日以来、鈴木は自殺相談室にハマっていく。時間を見つけては自殺相談室を開き相談に対して4択のうち1つを選択して返信する。集めた自殺ポイントは現金に換金できるようで小遣い稼ぎにもなった。
自殺相談室はポイントを集めるごとにステージが上がっていき、徐々に鈴木もステージを上げていく。その途中で知人に自殺相談室を紹介する必要があり、匿名で紹介メールを出したが紹介した同僚がある日突然自殺してしまう。さらにはゲーム好きの生徒にも紹介したが、その子の様子も日に日に変わっていき・・・・
感想
読み始めると、やめられないところは今までの作品と同様で期待通りでした。
相談内容に対して4択で答えていくのですが、いわゆる『でもでもだって』が多くてイライラしそう。イライラしつつも必ず選択肢の中に入っている「自殺する」という答えは勢いだけで選ばないように配慮し、ある意味では自殺したがっているように見える相談者を踏みとどまらせることができれば変な充実感・達成感を味わうことができる・・・もし実際に出来てしまったら依存性のありそうなSNSですね。
タイトルの『スマホに殺される』とは、どういう意味なのかは、ぜひ本作を読んで答えを知っていただきたいと思います。最後には、どんでん返しもあります!最後の一文にゾッとしました。
おすすめ関連書籍
志駕晃さんの他の作品も紹介していますので、未読の方はこちらもぜひ!一応どれから読んでも大丈夫です。