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今回の本
シリーズ2作目!ちょっと不思議な店長と常連のいるコンビニのお話です。
あらすじ
九州地方で展開する地域密着型のコンビニ テンダネスの門司港こがね村店には連日ファンが押し寄せるイケメン店長がいる。
一度でもその店長に会うとそのフェロモンにあてられて虜になってしまう。
ただし、中高校生にはそのフェロモンは効かない。得体のしれない何かをまき散らす人として、訝しがられている。
そして、そのコンビニにはライトグリーンのつなぎを着た『なんでも野郎』の謎の髭もじゃ男もよく現れる。
そんなコンビニを訪れたとき、悩んでいる何かが一歩前進するかもしれません。
第一話 恋の考察をグランマと
高校一年生の詩乃は赤貝にあたって2日間学校を休んでいた間に彼氏に「好きな子できた」と別れを告げられてしまった。
別れ話の際に『詩乃はひとりでやっていけるけど新しい彼女は守ってやらないといけないから』というようなセリフを言い残して。
新しい彼女と2人手をつないで去っていく姿をみて、詩乃は二人の「好き」のイベントに使われたと知った。
学校では元カレとその彼女が廊下でいちゃついているし、それを見た詩乃の友達がその二人の悪口を詩乃に言って反応を見て楽しんでいる。
家では亭主関白の父親がテレビに映っていた髪を染めた派手な女の子を批判していた直後に、同居するようになった祖母が髪を染めネイルを施し少し派手なワンピースを身に着けていた。
最初はよく話しかけていたが、億劫そうに返事されたことから今では必要最低限の会話しかしてこなかった祖母が嬉しそうに自分のオシャレについて話していた。
その姿を見た父はすぐに白髪染めで染め直せと言い、母は父と対立すると困るから父の味方をしていた。
巻き込まれないように廊下に出て離れたところで成り行きを見守っていたところ、祖母が変わったきっかけが好きな人ができたからのようだった。
父は激高して母は自分を困らせないでくれと祖母に言いくるめる。しかし祖母は受け入れない。
家でも学校でも肩身の狭い詩乃が向かった先は気づけば門司駅の前に立っていた。
感想
1の感想の前に2の方の感想!?と思われた方、すみません。
1は後日またアップしますので・・・
今作では、前作で出てきた人たちのその後を知ることも出来て更に面白かったです!!
でもツギさんの関わり方が前作よりも薄めだったかもしれません。
ただ、転機となるようなところで志波兄弟が絡んでいて志波ファンも満足です。
今作の3つのエピソードのうち、どれが一番かと考えると・・・私は第一話の『恋の考察をグランマと』でした。
ある日突然オシャレに目覚めたおばあちゃんを目にして最初は適当に褒めていた詩乃が、変貌の理由を知った後に心から褒めるようになるまでのエピソードは読んでいるこちらも胸が苦しくなるような感じがしました。
そして、あれ?この子って前作の・・・と思う登場人物がいて、思わず前作を手元に持ってきてしまいました。
気遣いや優しさの連鎖、私も意識してみたいと思います。
さらっと出てくるので堅苦しい感じや教えられている感がないですが、優しさと名言が今作も溢れていて読み終えたときに、周りの人に優しさと気遣いを向けたいなと思う作品でした。
そして・・・エピローグ!!気になりすぎる!!これはシリーズ化するということですね!?
続きを追っていきたい作品がまた増えました。
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