今回の本
タイトルからなんだか面白そうだなと購入して、ずっと積読していたのですが先日、本棚の整理をしたときに急に読みたい熱にかかり、ようやく読みました!!
下記は電子書籍で紙の本ではないので、ご購入の際にはご注意を!!紙の本の販売が見つけられませんでした。
あらすじ
テレビ局のディレクターとして長年ヒットが出ずにいたが、最近やっと番組『クイズ!ミステリースパイ』が当たった神田達也。
ある日、家に帰りリビングの電気をつけると衝撃の光景が達也を待っていた。
息子の和也が壁に手錠で磔にされたあげく、首に鉄製の輪が取り付けられていた。
そして見知らぬ黒いスーツに玉虫色のスカーフをした男がいた。
その男がリモコンを操作するとテーブルの上に置いてあったリンゴが爆発した。リンゴは粉々。
なんとその爆弾と同じものが息子の首についていると言う。
その男は、達也が色んな人に悲しい思いをさせているのだと言った。そして、ゲームが始まった。
その名は、名刺ゲーム The Name
男の手には6枚の名刺。そして部屋に入ってきた全員真っ白なパジャマを着た男3人女2人の計5人。
名刺ゲームとは、この5人に達也がかつて受け取った名刺を返すというものだった。
しかし、達也が今までにもらった名刺は数千を超える。一度でも名刺を間違えると息子の命が犠牲になってしまう。
果たして、達也は正解にたどり着けるのか?
集まった人と達也との因縁は一体なんだったのか・・・?
玉虫色のスカーフの男はなぜこのようなゲームを仕掛けてきたのか?
感想
全体的に不穏な感じがラストまで漂っていました。
玉虫色のスカーフの男、完全に被害者の味方ではないところが良い感じで不気味感を増しています。
章ごとに登場人物による独白のように語られる事実を見て、立場が変わると物事の見方が変わるということを改めて実感しました。
面白いのですが、あまり青少年には薦められないかもしれません・・・(下ネタが多め)
うーん。むしろ、こういう考え方もあるのだよということで読んでみてもいいのかも・・・
結構気軽に「面白いよ!」と手放しでおススメできる本ではないので、悩ましいです。
決して綺麗ごとで成功できるわけではなく、必要悪があるのだと教えてくれるシーンが印象的です。
鈴木おさむさんの本は、昔に『ブスの瞳に恋してる』をドラマで見た後に本でも読んだ以来でした。
あの頃は蛯原友里さんが大好きで服とかメイクを真似してたなぁ。マックならエビバーガー一択だったときも。
さすが脚本家、見せ場がしっかりあってテレビの制作事情なども知ることができました。
ラストは今まで靄がかかっていた違和感がサッと払われて、真実を知り胸が締め付けられるような悲しみも感じましたが、スッキリ読み終えました。
知らなかったのですが、WOWWOWでドラマ化していたようですね!!
今回の本の本体表紙と裏表紙
玉虫色ってどんな色だっけ?と思うまでもないジャケットですね!!
名刺の刺が死に赤字で重ね書きされています。
ジャケットを外すと、玉虫色から一転して赤と黒・・・赤はなんだか血のようですね。
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最後に驚きの展開が待っている小説を紹介します!
【読書日記】むかしむかしあるところに、死体がありました。/青柳碧人