【読書日記】妻を殺してもバレない確率/桜川ヒロ

こんばんは。
すっかり秋の空になってきましたね。具体的にどこら辺が秋の空なのか?と聞かれると困りますが、空の高さや山の葉の色づき、雲の形や空の色が少しくすんでいるところなど、夏の空とはまた違った感じがありますね。

うーん、もう少し具体的に語れるようになりたいなぁ。空の本を買ってみようかなぁ。

今回の本

今回の本は、三省堂書店で大量に平積みされていて思わず目を疑ってしまうようなタイトルのコチラです!

『2017年10月19日第1刷発行』のようです。あれ?19日って今日じゃない?出版業界の発行日っていつも思うけれども不思議です。たいてい書いてある日付けよりも前に発売されてますよね。これも今度調べてみよう。

あらすじ

ネット小説大賞 第5回大賞グランプリ受賞作のようです!舞台は作者の出身地でもある広島です。広島は修学旅行で行ったきりですが、知っているところも出てきて、ちょっと嬉しかったです。

早速、内容を少しだけ紹介しますね。

【未来予測システム】が企業をはじめ、個人でも利用できるようになった世の中。このシステムは良いことばかりではないけれども世の中に小さくない変革をもたらした。ある程度の未来予測が可能になり、それは確率という形で表される。『今日の夕食がカレーライスである確率』『69.241%』など。

・妻を殺してもバレない確率

→10年前、政略結婚により結婚した僕は、毎朝ある確率を調べることから始まる。それは、『妻を殺してもバレない確率』。今日の確率は『0.061%』。この確率を調べることになったのは、些細なことがキッカケだった。彼女の父親が経営する会社の次期社長になる予定の僕が彼女にこう聞いたのだ。「君を殺して僕が君の受け継ぐ莫大なお金を独り占めするかもしれない。それでもいいかい?」彼女は一瞬驚いた顔をして、そして微笑みながら首肯した。「いいわ。それまでに私が貴方を陥落させればいいだけの話でしょ?」。それからこの物騒な確率を調べるようになり、初回の数値はなんと『38.235%』。彼女にも報告するようになった。

殺す確率を調べる夫と自分を殺す作戦を喜々として聞く妻。この確率が高くなる時はくるのか?

・あの子が同じ電車に乗ってくる確率

→子どもに泣かれてしまうような怖い顔の俺。近所のおばあちゃんのお見舞いに病院に行く途中、電車で生徒手帳を拾った。自分と同年代と思われる女の子のものだ。その日から『あの子が同じ電車に乗ってくる確率』を調べて確率の表示を見る日々が始まった。彼女が乗ってくる駅は分かったが、自分が声を掛けると怖がられる可能性がある。さて、どうするべきか。夏休みはまだ始まったばかりだ。

・明日、世界が終わる確率

→将来は脚の速さからオリンピックを目指せると期待されていた中学2年生の私は、事故にあったことからもう歩けなくなるかもしれないと医者から言われた。親からも走ることと成績を期待され、一緒に頑張ってきただけに、自分の取柄がなくなってしまったことに失望していた。リハビリは始まったが、やる気が起きない。形だけのリハビリなんて意味はない。口癖になった「死にたいなぁ」。今日もこの口癖をこぼしながら、ある確率を調べる。ひょんなことから病院の図書室の自由ノートに『明日、世界が終わる確率』を書きこんだところ、返事が返ってきた。その日から、ノートを介したやりとりが生まれた。

そのほか、以下のような確率を調べた人の物語があります。

・彼が奥さんと別れる確率

・空から女の子が降ってくる確率

・娘に彼氏ができる確率

・私が一生独身の確率

感想

『妻を殺してもバレない確率』と『明日、世界が終わる確率』を読んでいて、バスでうっかりホロリとなりそうになりました。危ない危ない。これらを読むときは、人目のないところが思いっきり泣けますよ。そして、最初のエピローグをなんとなく読んでいましたが、だんだんと物語同士がつながっていき、読み進めるのが楽しくなってきました。最後は全部がつながり、とても素敵な話がたくさん詰まった本でした。

第1刷だからでしょうか。ちょっとだけ誤植が目立ちました。でもそれもまた味があるかも。

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