こんばんは。
先月はいいペースで本を読めましたが、今月はもはやペースダウン気味です。
読みたいと思っている本が山ほどあって、山ほど購入済みなのに・・・
もったいないので、気分を一新して読むぞー!と気合いを入れて今月も頑張ろう!
Contents
今回の本
この本との出会いは2019年の名古屋での本屋巡りでした。
見つけた本屋さんで出来れば1冊買って帰ろうと意気込んでいたので、LIBRETTO で購入した本です。
「お菓子のタルトタタンではなく、樽とタタンってどういうこっちゃ」ということと装丁が可愛かったので購入。
行ったのは3月だったのですが、花園イルミネーションが綺麗だったなぁ〜。
文庫も可愛いですね!
あらすじ
両親が共働きだったため、学校が終わると通っていたのは3歳から12歳まで住んでいた小さな町の小さな喫茶店。
保育所代わりになっていた喫茶店には、わたししか子どもはいなかった。
無口なマスターが営む喫茶店の常連は、おじいさんの小説家と声の高い神主、歌舞伎役者の卵のトミー、コーヒーを黙々と飲んで帰る学者だ。
わたしにタタンといあだ名を付けたのは、小説家のおじいさんだ。
わたしの喫茶店でのお気に入りの場所は、コーヒー豆を入れていたものに赤いペンキを塗った樽だった。
横に丸く穴が空いていたので、体が小さい頃は、中に入ってジッとしていた。
いつも樽と一緒にいたことからタタンと名付けたのだ。
お店の常連さんと喫茶店を訪れた人とのお話を詰め込んだ少し不思議で、少し人生のほろ苦さを感じる物語。
感想
読んでいる間、情景が自然と浮かんできました。
出てくる主な舞台が喫茶店とその庭なので、なんとなくの間取りも想像ができました。
レトロなセピア色で。
特に印象に残ったのは、おばあちゃんとのエピソードです。
死んだら「ぱっと消えてぴっと入る」
この言葉にハッとさせられました。
ちょうど最近、亡くなった祖父母が夢に出てきて思い出を振り返ったところに、この言葉。
死んだら天国や地獄などにいくのではなく、「ぱっと消えて」その人のことを知る人の心の中に「ぴっと入る」。
なるほど、確かにそうだなと納得しました。私は、おそらくこも言葉を忘れることは無いと思います。
全編、色々な謎が残したままで次の話に入るので、「この後はどうなったんだろう」とか「真相はなんだったんだろう」と想像し余韻に浸ることができます。
単行本のカバーを外したときの装丁も可愛いので、ずっと手元に置いておきたい本です。
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