【読書日記】監禁/秋吉理香子

今回の本

これまでにも何度か紹介している秋吉理香子さんの新作が出ていたので、購入してみました!

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あらすじ

1歳になる娘 舞衣子を育てる三田由紀恵は、看護師であり今働いている病院での最終出勤日を迎えていた。

三交代制を取っていたことから今の病院を選んで産後に復職し日勤のみの約束で勤めていたが、娘が1歳になる前に二交代制に変わってしまったのだ。

二交代制になると夜勤は週に一度のペースでやってくる。

これまで日勤のみのときでもギリギリ育児と仕事を両立していたのに三交代制で夜勤も入ると限界だった。

もちろん師長に日勤を多めにしてほしいとお願いしたのだが、「他の人はもっと頑張っているのにどうして両立が出来ないの?」というように取り付く島もない。

そのため、クリスマスイブの12月24日である今日を最終出勤日として退職することにしたのだ。

二人目も欲しかったが、夫婦ともに医療従事者のため互いのリズムが合わず、なかなか授かることは難しかった。今回の退職で時間が取れるかもしれないと期待していた。

そんな期待をする一方で、夫の家事育児に対する考え方にイライラさせられることが多かった。

夫からのクリスマスプレゼントとして、クリスマスの掃除と洗濯・料理を担当するとラインでメッセージを送ってくるのだ。

本来は分担して当たり前のことなのに”手伝う”や”協力する”、そして”プレゼントとして”家事をやるということが腹立たしい。

普段から由紀恵が夜勤の間、娘の舞衣子は夫が見てくれている。今日もそうだった。

舞衣子は喘息があるため、いつ発作が起こるか心配だ。

ところが休憩中に夫にメッセージを送ったが既読がつかない。電話にも出ない。

夜勤の間中、不安に襲われ、以前に由紀恵に付き纏っていた不気味な患者のことまで思い出してしまった。

その不気味な患者は、由紀恵に看病してもらうために自らの身体を傷つけて入院してきていた。病棟を移ってもその科に合った箇所を自ら傷つけて付き纏ってきていた。

娘と夫は一体なにをしているのか?無事なのか?

由紀恵の長いクリスマスイブの一夜が始まった・・・・

感想

最後の最後まで予想できない展開でした!!

特にラストの新居について私は「え??」ってなったのですが、大丈夫なんでしょうか・・・

セキュリティが整っていると話に出ていたし・・・いや、でも・・・

最後に心配でモヤモヤと考えさせられてしまいました。

本筋とは異なるのですが、小児科の入院患者へのクリスマスイベントの下りは思わず涙してしまいました。

素敵な取り組みだと心がポッと温かくなったのも束の間で、本筋はスリルとサスペンス溢れるので、その温度差が!!!

秋吉理香子さんの作品はこれまでにも読んでいるのですが、どれも展開が読めなくて一気読みしてしまいます。

本作もイヤミス好きな人におすすめの一冊です。

今回の本の本体表紙と裏表紙

ジャケットの絵から想像できるように監禁されているのは・・・あの人ですね・・・

裏はシンプルです。

ジャケットを外すとグレー一色のシンプルな本体でした!

タイトルは濃いグレーで、なんだか監禁されているコンクリートの部屋を連想させますね。

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