今回の本
『鹿男あをによし』で作風に惚れ込み、続けて万城目ワールドを堪能したいと選んだ本はこちらです。
実はこちらも結構前から積読していました。確か購入の決め手は、タイトルで「しゅららぼん」ってなんだろうと気になったからです。
あらすじ
琵琶湖の湖西に住む日出涼介は、高校入学と同時に親元を離れて、石走で暮らすことになる。
日出家の中でも選ばれたものだけが石走で力の修行をするのだ。
日出家では生まれてすぐに儀式を行い、力を持つものだけが名前に「氵」がつき、本家の日出は城に住んでいる。
本家の城に着いたが橋の修繕のため城内の移動は舟。そして城内には長袖Tシャツにジャージ下を着て白馬に乗るひきこもりの清子が散歩をしていた。
涼介と同じ学年になる淡十郎、現在の当主である淡九郎、お手伝い兼力の修行での師匠である濤子がいた。
清子・淡十郎の母と前師匠は韓国へ旅行中でしばらく帰ってこないという。
涼介は淡十郎とお揃いの全身真っ赤な学ランを着て、登校すると同じクラスに棗広海と出会った。棗は日出家と同じく力をもつ一族だった。
しかしお互いの力の音が凄まじく、とてもではないが力を使っている時には同じ場所に居られない。
涼介は既に波乱万丈の高校生活をスタートしていたが、校長先生が日出家の城に来た際に謎の力を使って当主を動かなくしてしまった!
校長から「当主を助けるためには琵琶湖から一族全員去れ」との条件を突きつけられる。
しかし日出家の力は琵琶湖周辺にいることで発揮できるものだった。
当主と琵琶湖での居住権をかけて、校長との戦いが始まる….!!
感想
序盤から万城目さんの文章力に夢中になり、結構分厚い本なのですが飽きることなく読み終えました。
出てくるキャラクターが濃い!!!
登場人物も多くないので、「あれ?誰だっけ?」に陥ることもありませんでした。
日出家と棗家に伝わる不思議な力…そして謎の校長の力…怪しい要素がたっぷりで、不穏な感じがしますが最後の最後で明らかになる力の秘密に脱りょ…(略)
琵琶湖は訪れたことがないのですが、ぜひ一度実際に見てみたくなりました。
前に読んだ鹿男〜に続き、ハラハラしながらもとっても楽しい読書時間を過ごすことが出来ました!
まさかあの言葉が伏線だったとは、意外で驚きのラストでした。
今回の本の本体表紙と裏表紙
ジャケットは今回の物語のキーポイントになる琵琶湖を背景に赤い学ラン姿の涼介と棗が描かれていますね!
ジャケットを外すと日本のお城の装飾にありそうな荘厳な模様が!!
何気に下の方にしゅららぼんと書いてありますね!
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