【読書日記】会社を綴る人/朱野帰子

こんばんは。

今日の札幌は吹雪で窓から見る景色はホワイトアウトに近い状態でした。

早いもので、もう1月も半分過ぎましたね。子どもも今月末で生後2ヶ月になります。

3月には100日のお祝いが控えているので、写真撮影もあるし産後ダイエット頑張らなければ!!

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今回の本

『わたし、定時で帰ります』の作家 朱野帰子さんの本です。

本に関する本に惹かれる私。

本ではないけれど、『綴る』という言葉に今回は惹かれました。

普段あんまり使わないですよね。単行本表紙の若い男性がスーツで沢山の書類にまみれながら一心不乱にパソコンを操作している様子もお仕事小説のようで興味が沸きました。

でもこの男性、仕事が出来ないみたいですよ!!

あらすじ

父は気象予報士兼タレント、母は料理研究家で兄はサウジアラビアで富裕層向けの巨大ビルを建設中。

そんな輝かしい家族を持つ紙屋自身は、10年間派遣社員を続け、32歳で製粉会社の正社員となり総務に配属されたが上司からも営業部からも使えないと面と向かって言われる仕事の出来ない男だ。

1日がかりでコピー機の使い方を覚えたもののコピーを頼まれれば皺がより、ミスコピーした大量の書類を破棄する。

そして大事なデータも消してしまう。仕事をしているつもりが上司の足を引っ張るだけなので、メール1通書くのに何時間とかけても注意されなくなってきた。

紙屋は文章の読み書きだけは家族の中でも誇ることができた特技だ。

中学生のときに読書感想文コンクールで佳作に選ばれたことがある…その程度だが。

しかし本人も読み書きは好きで文章を書くときだけは誤字脱字がない。

製粉会社の採用試験時にも分厚い社史を読んで、その内容に感動し涙したくらいだ。

社内で出来ることといえば、文章を書くことしかない紙屋は社内で少しずつ書くことを頼まれるようになる。

予防接種のお知らせやコラム、安全標語など。

それぞれに対して、読み手に響くような文章はどんなものだろうと考えながら最善の文章を考える。マニュアルではなく。

そんな紙屋をライバル視する同僚女性の榮倉。

榮倉は、自身のブログで旧体制の会社批判や仕事の出来ない紙屋を蔑んで、ブログアクセス数を増やしている。しかし同じ文章を書くもの同士、紙屋よりもブログで沢山の人に支持されているため自信を持っている。

紙屋が文字を綴ることで出来ることは何なのか?

そして同僚との関係は?

感想

帯の「唯一の取り柄 文章力で会社を動かせ!?」に興味を惹かれ、本屋で最初の方を立ち読みした時に主人公 紙屋の仕事の出来なさっぷりに目を見張り、この人がどうやって会社を変えていくというのか気になって読み進めました。

他のお仕事小説と異なり、主人公があまりにも仕事ができないので、読むうちにイライラしそうでなかなか積読の中から手に取っていなかったのですが、読み始めるとグイグイと引き込まれました。

業務に一切手を付けず、社内メール1通作るのに時間を費やす。

ある意味、この人凄すぎる。

紙屋が正社員で採用された製粉会社は、前社長の急逝により若き社長が後を継いだばかり。

旧体制を良しとする長年働いている重鎮たちと効率化を目指す新社長。

摩擦のある両者に対して紙屋が唯一出来るのは、文章にすること。

そして開発部の若い女子 榮倉は紙屋の仕事の出来なさっぷりと旧体制の会社に対する不満をブログに綴り、そのブログが紙屋にバレてからは紙屋を文章の書き手としてライバル視するように。

仕事のできない紙屋より、批判・不満を書くことでブログのアクセス数を稼ぐ榮倉の方が、読んでいて辛かったです。

最後まで読んで、文章の持つ力の凄さ改めて感じました。

最後の章で文中に出てきた気になるコラムなど読むことができるのも嬉しかったです。

私が1番感動したところは、最後の方の玄野常務が手の甲の傷をさするところです。

社長の言葉に感動したとか涙したなどの記述はないのですが、上記の文章だけで色々感じさせられました。

詳しくは是非読んでみてくださいね。

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