今回の本
現在ドラマ放映中の元彼の遺言状の続編3作目です!4月に刊行されたばかりの新作です。
あらすじ
1作目『元彼の遺言状』で亡くなった町弁護士のクライアントを引き継ぐことになり、本業の業務の合間に一般民事の相談にも乗ることになってしまった剣持麗子。
普段担当しているのは会社同士の取引であり合理的に話もスムーズに進むことが多いが、一般人相手となると全く合理的に進まないし、話もまどろっこしいし弁護士の仕事ではないことを平気で押し付けようとしてくる。
そして今、剣持麗子が湾岸警察署の面会室である。
二十代半ばの女性が彼氏と喧嘩をした後にスピード違反で警察官に止められたのだ。
大人しくしていれば家に帰れたかもしれないのに悪態をつき、警察官を殴る蹴るしてしまい反抗的な態度から留置されることになったのだ。
しかも呼気アルコール検査にも引っかかっている。
呼気アルコールに引っかかった理由が・・・奈良漬をたくさん食べたからだと言い張る。
挙句の果てにその女性と彼氏の喧嘩の原因となった犬のご飯と様子を見てきてほしいと頼まれてしまった。
山積みの仕事を抱えつつもこのような雑事をやらなければならないのは、苦痛であり負担だった。
こういった雑事をやってくれるようなバイトを雇いたい・・・と思っていた矢先、新宿警察署から電話がきた。この時点で午前二時。
どうやら武田信玄と名乗る男が呼んでいるというのだ。
不動産屋の主人が何者かに殺害された。第一発見者が武田信玄らしく、同行を促したが村山弁護士を呼ばないと一歩も動かないと言い張っているようだ。
村山弁護士は、剣持麗子が業務を引き継いだ例の亡くなった弁護士だった。
警察に頼まれ仕方なく武田信玄に会いに現場へ行くことに。朝には通常の業務が山積みだ。
果たして剣持麗子は朝までに事件を解決することができるのだろうか?
感想
本作は連作短編集で一見関係なさそうに見えた事柄が、偶然では済まなくなって最終章で伏線が回収されたのは圧巻でした!
前作の『倒産続きの彼女』ではサポート役だった剣持麗子が再び主役で次々と夜中に舞い込む事件を解決していくスピード感が魅力です。
1作目の『元彼の遺言状』では性格がキツめで自信を持っていた剣持麗子が少し苦手でしたが、作品を追うごとに少しずつ性格がマイルドになっている気がするので、本作では素直に応援しながら読むことができました。
1作目の事件をきっかけに主人公も性格が変わったのでしょうね。
私は『元彼の遺言状』のドラマを見ていなかったのですが、母情報によるとなんと2話で遺言状の内容は完結したらしいですね!!
次からは本作のワンナイト推理の内容に入るとか・・・・
知らずに本作を読んでいたときに母から上記の情報が入り、タイムリーすぎて驚きました!!!
原作を読み終えたばかりなので、ドラマでどのように展開されるのか気になるので次週からみてみようかなぁと思っています!
大泉洋さんは、次回からも関わってくるんでしょうか?本作には出てこない登場人物なので、どのような関わりをしてくるのか楽しみですね。
今回の本の本体表紙と裏表紙
夜なのにキリッとスーツのジャケットをまさに着ようとしているところですね!コーヒーが溢れてる〜
裏は満月!読むとわかるキーワードですね。
ジャケットを外すと・・・剣持麗子のジャージ姿!!これも読むとわかるあのシーン!!
裏本体はジャケットの裏と同じ満月ですね。
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