【読書日記】みんな邪魔/真梨幸子

こんばんは!

最近、札幌は蒸し暑い日が続いています。

そういえば、もう少しで3連休ですね!3連休は晴れてほしいですが、あんまり暑くもならないでほしい・・・というのは贅沢な話でしょうか。

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今回の本

前回、心が温まる話を読んだので、今回はドロリンチョな本を読みました。ドロリンチョって知ってます?人間関係ドロドロで、気分がグワァっと下がることを言うのです。(ku_mine語禄)

今回紹介する本は、コチラ!!


あらすじ

【青い六人会】と呼ばれるファンクラブ。これは、【青い瞳のジャンヌ】というタイトルで昭和50年代に少女ジュリエットという漫画雑誌で連載され、大人気だった漫画のファンクラブ。この漫画は伯爵令嬢ジャンヌの波乱万丈な半生を描いたもので、当時の少女たちが熱狂していたが、物語は未完のまま打ち切られて、作者は漫画界から姿を消した。

現在の【青い六人会】のメンバーは、以下の6人。カッコ内は年齢。

エミリー(41)、シルビア(53)、ミレーユ(49)

ジゼル(42)、マルグリット(46)、ガブリエル(32)

それでは、各章について紹介!

・青い六人会

→6人の立ち位置が良くわかる章。マルグリットが主に会を仕切り、青い瞳のジャンヌの模倣漫画が上手なエミリー、食いしん坊でお調子者のシルビア、後のことを考えないジゼル、空気を読まないミレーユ、そして若くてうつくしい皆のアイドルであるガブリエル。

この6人がお茶会をし、会報誌について打ち合わせをするが、シルビアのページを削ってエミリーの絵を載せることになってしまった。

・エミリーとシルビア

→図らずも会報誌のシルビアのページを奪ってしまった形になったエミリー。エミリーの本名は、枝美子。パチンコ屋で出会った旦那との2人暮らし。旦那は、結婚したとたんに働かなくなった。そのため、エミリーはパートにパチンコ屋のバイトに家事をやることになった。しかも旦那はパチンコ狂いにDV男。エミリーがファンクラブに入っていることも気に食わない。エミリーは次第に家にいることが窮屈になっていた。例の会合のあとにエミリーの元にシルビアから電話がかかってきた。

匿名掲示板にエミリーの悪口と秘密がたくさん書かれているという。だが、それはプロの漫画家であるシルビアが出版社に協力を仰いで書き込みを消したという。

そして、ガブリエルがエミリーから30万円を騙し取ろうとしていたため、シルビアが代わりに払ったという。

エミリーはシルビアの話に乗ってしまい、その後は・・・

・ミレーユ

→ミレーユの本名は稲子。ミレーユは、3人兄弟の長女。下の2人は10歳年が離れており、下の弟と妹は仲が良くてもミレーユとは壁があった。そしてミレーユは我儘で、非行少女になっていたが当時は誰も積極的に正してくれなかった。そのため、何をやっても長続きせず、実家であるマンションで両親と一緒に暮らしている。

あるとき、父親が亡くなった。下の兄弟は遺産であるマンションの相続を放棄し母親が住めるようにするという。しかしミレーユのいないところで、その話を進めていたため、ミレーユは頑なに拒否する。すでに結婚している下の兄弟たちとは違い、未だに独身であるミレーユに甘い母親は、ゆくゆくはミレーユに名義を移すからという約束でその場を収めた。

その後、ミレーユは気に食わないことがあり、母親に暴力を振るう。そのせいで母親は足を骨折し、寝たきりになり介護が必要になる。ミレーユは最初の頃こそ甲斐甲斐しく介護するが・・・・

そんな時、青い六人会で旅行する話が持ち上がった。ミレーユには行くお金がなかったが・・・

・ジゼル

→本名は早苗。子供は、高校生だが現在引きこもり中。姑の干渉もある。ある日、ジゼルの妊娠が発覚する。妊娠発覚後、一見して事態は好転したようにみえるが、六人会のメンバーからの干渉や自分自身の抱える不安から夢のような幻覚を見ることが多くなり・・・

この他、以下の章が続きます!

・マルグリット

・ガブリエル

・青い六人会

感想

最初の章である【青い六人会】から始まって、最後も【青い六人会】で終わっています。でも最初と最後は全く別物。

主役が次々と変わっていきますが、変わり方が自然です。また、各章の最後には、【青い六人会】メンバー視点ではなく、月刊誌のライターの対談が入ります。この対談で、世間的に【青い六人会】で起きた事件がどのような物なのか知ることができます。

私が一番切なく憤りと悲しみを感じたのは、ミレーユの母親のところです。これは悲しいし酷い。

段々と明らかになる恐ろしい秘密と更年期の女性たちを取り巻く環境と趣味にどっぷりハマり過ぎることの怖さ。

う~ん。。真梨幸子の本は怖い。

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