こんばんは。
すっかり太田忠司のショートショートの世界観にハマってしまいました。
前回の星町の物語に続いて、2冊目!!
今回も『星』がついてますよ。
今回の作品は前回の作品のあとに出たものです。
前回より少なくて、33個の物語がギュギュッと詰まっています。
表紙に猫が男の人と立っているのが見えますが、ええ、猫さんがこの博物館の学芸員なのです。
全部で4つのブロックに話が分かれていて、次のようになっています。
●第一展示室〜十二宮の物語〜
●第二展示室〜迷宮の物語〜
●第三展示室〜悪夢の物語〜
●第四展示室〜思い出の物語〜
はい!これだけでもワクワクしませんか??
今回は読み終える前も読み終えたあとも興奮冷めやらず、ちょっと興奮気味に書いております。
まず、第一展示室はその名の通り、羊から始まり魚で終わります。全部で12個のショートショートです。
自分の星座の話が、いい話だといいなぁと思いながら読んでいましたが案の定、イヤミスちっくでした。笑
それもまた良し。
第二展示室は、サブタイトルのように読んでいるこちらも迷路に迷い込んだような奇妙な感覚に襲われるショートショートが7つ。だんだん不気味な感じになってきます。
第三展示室は、迷宮からの悪夢!!きました!!ドドーンと怖い話。怖いって言っても霊的なものではなく、(霊的なものもあるけれど)読み終えた後に薄ら寒い感じの話。
こちらも7つの話。
救いを求めてページをめくると、4つ目のブロックである第四展示室の思い出の物語。少し心が温まってきます。少しだけ。でも第三展示室で冷え切った心には、これぐらいの温度がちょうどいい。あんまりアップダウンが激しいと疲れちゃうのでね。もう若くないのでね。
前回の星町の物語もそうでしたが、このショートショートシリーズでは、あとがきも見所!
今まで不在だった館長が出てきます。
全体を通すと、学芸員である猫と一緒に男性が博物館の各フロアを回っていくようになっています。なぜこの4つのブロックに分けたのか。なぜ十二宮の話を展示するようになったのか。そしてなぜ男性がこの博物館を訪れたのか。
これもショートショートとは別に少しずつ明らかになります。
本作も前作と同様にマップと可愛いパラパラ漫画がついています!表紙もとっても素敵なイラストだし、中身も可愛いし、話は奇妙で不気味だし・・・とっても満足する1冊でした。
星新一のボッコちゃんと同様に、繰り返し読みたい1冊になりました。