今月からdocomoの新料金プラン「シンプルプラン」が追加されました。
早速プラン変更してみましたので、ご紹介しつつ、格安SIMとの比較をしてみたいと思います。
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シンプルプランについて
シンプルプランとはどんな料金プランでしょうか?
簡単に書きますと
・基本料金980円
・家族間通話は無料
・通話料金は30秒20円(無料通話はなし)
・シェアパック専用プラン
というようなプランです。
キャリアの料金プランは通話定額で基本料金が高い傾向が続いていましたが、ようやく安い料金プランが出てきたようです。
ここ最近は格安SIMが勢力を伸ばして来ていますので、キャリアとしても手を打つ必要があったのでしょう。
ちなみに、auでも934円のプランがありますが、パケットパックがフラットタイプ(7GBで5,700円)しかないので安くはありません。
au/softbankは元々900円台のプランがあったので、docomoのシンプルプランに追従した動きは見せていないです。
格安SIMと比較して(基本料金編)
さて、安い料金プランが出て来たわけですが、最近流行りの格安SIMと比べてどうでしょうか?
想定としては、音声通話可能、SMS可能、パケット3GBを例とします。
想定ケースの場合、LINEモバイルのプランはコミュニケーションフリープランが該当し、月額1,690円で利用でき、なおかつSNS(LINE、Twitter、Facebook、Instagram)の利用はパケット通信料に含まないそうです。
SNSの利用が多い人であれば、かなりお得に済ませることができそうです。
LINEモバイルの料金を参考にしつつ、docomoで今回のシンプルプランにした場合に、いくらほどになるか検討してみます。
<メイン回線の場合>
基本料金 :980円
パケット料金:6500円 ※シェアパック5GB
SPモード :300円
合計 :7,780円
<シェア回線の場合>
基本料金 :980円
パケット料金:500円 ※シェアオプション
SPモード :300円
合計 :1,780円
になります。
メイン回線はやはりそれなりに値段が高いですが、シェア回線だけで見ればLINEモバイルに匹敵する金額になります。
共に2回線ずつとした場合、docomoの場合は月額9,560円ですが、LINEモバイルの場合は月額3,380円になります。
格安SIMと比較して(端末購入編)
基本料金だけを見たときに格安SIMに軍配が上がりましたが、端末を購入する場合はどうでしょうか?
iPhone7の32GBを購入する場合、
LINEモバイルの場合、AppleストアでSIMフリー版を購入することになりますが、その場合は通常の価格で税込78,624円かかります。
docomoだと税込82,296円ですが、月々サポートがあるので、実質26,568円で購入できます。
その差額52,056円です。
上位機種でも同程度の差額があるようです。
2台で2年間使用した場合のトータルコスト比較
<ドコモの場合>
基本料金:9,560円(2台合計)×24ヶ月=229,440円
端末 :26,568円×2台=53,136円
合計 :282,576円
<LINEモバイル>
基本料金:3,380円(2台合計)×24ヶ月=81,120円
端末 :78,624円×2台=157,248円
合計 :238,368円
約5万ほどの差額があります。
あれ?docomoを推すつもりが、LINEモバイルの優位性が目立ってしまいました(笑
docomoの利点を最大活用した場合
確かに2台で比較するとLINEモバイルの方に軍配があがります。
ただし、docomoはシェアパックなので、契約台数が多くなったときにはメリットがあります。
例えば、私たちの家の場合、私たち2人+夫の実家4人(父、母、妹2人)、妻の実家2人(父、母)の8回線に私のiPad miniを加えた9回線でシェアグループを組んでいます。
パケットパックはウルトラシェア50(50GB)で組んでいますので、16,000円です。
そして私はdocomoと契約して8年以上なので、月1,000円の割引があって15,000円を9回線で割っています。
1回線辺りのパケット料金は1,666円になります。
そしてデータ使用量は1回線あたり5.5GB使えます。
(ちなみにうちのデータ使用量は40GBを切っています。毎月10GBほど余っている状態です。)
これで再度計算すると
<メイン回線の場合>
基本料金 :980円
パケット料金:1,666円
SPモード :300円
合計 :2,946円
<シェア回線の場合>
基本料金 :980円
パケット料金:1,666+500円 ※パケットパック等分割+シェアオプション
SPモード :300円
合計 :3,446円
となり、2回線あたり6,392円になります。
2年トータルコストでは
基本料金:6,392円(2台)×24ヶ月=153,408円
端末 :26,568円×2台=53,136円
合計 :206,544円
となり、LINEモバイルよりも4万円ほど安くなってしまいました。
もちろん月額の基本料金部分だけで見るとLINEモバイルの方が安いですが、端末代金を見るとトータルコストで変わって来ます。
さらにLINEモバイルで5GBのプラン(月額2,200円)にした場合は、2年間で262,848円となり、docomoの方が6万円も安くなります。
今回の計算では、2台分の料金で計算しましたが、他の端末の料金も含めると数十万単位でdocomoの方が安くなるでしょう。
格安SIM=安くて良いではない
ここまで格安SIMとdocomoの料金を比較して来ましたが、特定の条件を満たせば
格安SIM=安い
docomo=高い
ではない、ということがわかりました。
Webで格安SIMのついて調べると、たくさんブログが見つかります。
それらのブログを見ると、LINEモバイルは速度も申し分なしとしていますが、そもそもの仕組みとして格安SIM(MVNO)がキャリアの速度を上回ることはないのです。
格安SIMの安さの秘密?
格安SIMはキャリアの回線を間借りしているだけです。キャリアから借りてるのにキャリアよりも料金が安いのはなぜか?
と疑問に思うかもしれませんが、簡単に言えばドコモは1回線分の帯域で1ユーザにサービスを提供し、格安SIM(MVNO)は1回線分の帯域に対し、複数ユーザにサービスを提供しているため、安く提供できるのです。
※技術的な話を詳しく調べたわけではないですが、格安SIM(MVNO)は帯域を分割してサービスを提供しているというイメージです。
さらに噛み砕いて例を挙げますと、居酒屋に行ったとします。
ドコモユーザは一人につき1杯のジョッキが出て来ます。格安SIM(MVNO)ユーザは1杯のジョッキにストローが刺さっていてそれを複数人で飲んでいる。とすればイメージが伝わりやすいでしょうか?
たくさん飲む人がいれば他の人が迷惑を被るという感じです。
しかし、「LINEモバイルの速度は速いんだよ。」という意見が多いと思います。
私の推測ですが、LINEモバイルは今は利益を抑えて帯域を広めに取っているのではないかと思います。
去年の9月から始まったサービスですので、最初は評判良くして集客することに注力するのであれば、多少利益率は低くなっても速度重視にするのではないでしょうか?
今後ずっと速度の保証がされる可能性は低く、ユーザ数に応じて速度は低下していくことが予想されます。
また、これだけ格安SIMが普及してくると、キャリアがMVNOの帯域料金を見直すことになれば、その影響はユーザに来ると考えられます。
ライフプランに合わせた選択
私はdocomoユーザでdocomo派です。ここまでdocomoを押して来ましたが、どんなケースでもdocomoが良いと言うつもりはありません。
格安SIMがベストなケース
例えば、独身で家族構成の人数が少ない場合です。
両親と自分のみであれば、通常は3回線です。この場合は格安SIMの方が安くなるでしょう。
また、両親がsoftbankを使っていて、自分はsoftbankが大嫌いで契約したくない。「俺は一人で契約するぜ」という人も格安SIMの方が良いと思います。
キャリアがベストなケース
家族構成が多い場合はキャリアが良いです。
シェアパックで分割することでメリットが得られます。
端末も分割購入ができたり、購入代金のサポートも受けられます。
また、キャリアの場合は端末の保証などもありますので、トラブル対策としてキャリアを選択するのも一つの手です。
まとめ
格安SIMが安いのは間違いありません。
ただし、ネットにもあるように無条件で格安SIM=安くて良いではないことを知っておいていただけたらと思います。
今回docomoから発表されたシンプルプランのように、キャリアサービスでも安くなる方法はあります。
今一度、今の状況を見直して見るのも一つの手ではないでしょうか?