会社員をやめてフリーランスエンジニアになります!

半年ほど前に転職をしたtakaですが、今月いっぱいで転職先を退職することになりました。
来月からは個人事業主、フリーランスエンジニアとして働きます。

事の経緯や今回考えた事、行動した事についてまとめていきたいと思います。

前回転職した時の記事はこちらです↓

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退職理由

わずか半年で退職する形にはなりましたが私の2社目の会社は、IT企業にしては珍しいホワイトな会社でしたが、長く働きたくない理由がいくつかありましたので、辞めることにしました。

1.開発スタイルが古い、技術レベルが低い

一番の理由がこれです。
プロジェクトは10年、20年と続く長期で開発、運用を行なっていく案件ですが、開発の仕方や基本的な設計が古くてレベルも低いものでした。
今時、ソースのバージョン管理システムも使っていない上に、古いコードをコメントアウトで残すという手法を取っています。

ソースもテンプレートをベースにコーディングを開始して、既存ソースのコピペの嵐の状態です。
1機能1バッチでクラス設計皆無という作りです。
Javaで作っていますが、Javaじゃなくても良くね?という感じでした。

当然今までの経験値から考えると物足りなく、やりがいを感じることはできませんでした。

2.朝礼と職場の教養

2社目では、自社開発を行なっていましたので自社作業でした。
会社として、毎朝朝礼を行う習慣になっていましたが、その中で「職場の教養」というのがありました。

小学校の道徳の時間にやるような内容が1日1エピソードで冊子にまとめられています。
↓記念に持って帰ってきた冊子です。

内容はこんな感じです。

裏側です。

この冊子の内容を朝礼当番の社員がみんなの前で読み上げます。
読み終わってから他の社員を指名して、今日の教養の感想を求めます。
指名した人の感想が終わったあとに自分も感想を述べます。

教養の感想が終わってから、今日の一言として自分の話なり時事ネタなりを話した後に社長にコメントをもらいます。
社長は話好きなので、教養や今日の一言について色々と話をします。そのほかに自分が話したいことがあればどんどん話続けます。
特にひどかったのが、ゴルフ関係のネタ(自社コンペ、客先コンペなど)があるときは10分以上平気で話すこともあります。

そんな形で朝礼を行うのですが、もともと人前で話すのが苦手な自分にとっては苦痛以外何者でもないですし、こんな無駄な時間はないと思っていました。

毎日20分、30分とはいえ、この無駄な時間が何十年も続くのかと思うと長くは働けないなと思いました。

3.会社の体制がそもそも古い

IT企業ではありましたが、会社の体制がものすごく古かったです。
勤務表も紙で印刷して上司にハンコをもらうという、もうすぐ平成が終わるとは思えないような運営スタイルでした。

かといって全てが紙かと言われると、印刷元のエクセルファイルは別で管理するというまさに二重苦でした。

そして経理の方も手作業が多いのか、残業代の計上が漏れるという事態が発生しました。

4.得意先に依存しすぎている

得意先は大手の会社でしたが、1社に集中していてお互いにずぶずぶな関係でした。
業界としては珍しく、得意先の社員が開発を行っている会社に常駐する(普通は逆)というような状況です。

会社の半期決算の飲み会にも得意先の人が来るほどの関係だったので、良好といえば良好でしたが、1社に依存するビジネスは危険だと感じていました。
前の会社はそれでダメージを受けたことがありますし、今は東芝やシャープといった大企業でも経営が危なくなるという時代ですし、万が一取引先との関係が終わった時にこの技術レベルの会社だと生き残れないと思っていました。

5.社員のマナー

これはあまり大きな要因ではないのですが、社員のマナーがあまり良くないと感じました。
仕事中ずっとスマホを開いている社員がいたり、スマホゲームしている社員がいたりと意識が低い社員が一定数いたというのが印象です。
こういう環境では働きたくないなと、、、感じました。

退職理由総括

理由がいくつかありましたが、人間関係は悪くなく、平和だったのが幸いです。
結論としては、企業体質が合わないというのが一番の理由でした。

相談したりしたとしても、企業体質の部分は変えられないので早めの退職が手だと思い立ったわけです。

なぜフリーランスなのか?

twitterなどでは、フリーランスという話題になると、=ライター、=デザイナーという人が多い(最近だとインフルエンサーとかって人もいますね)ですが、システムエンジニアもフリーランスが存在しています。

前職でもフリーランスの人が何名かいましたが、その時にはピンと来ていませんでした。
1回目の転職後に前職の同期と飲んだ際に「フリーランスで働いている」という話を聞き、そういう働き方も悪くないのかもと思い至りました。

今回、企業体質が合わないということが理由でしたので、特定の企業に依存せず、システム開発という仕事するのであればフリーランスという働き方が合っているのかもしれないと思いました。

札幌のシステムエンジニアの働き方

私は12年以上システムエンジニアとして札幌で働いていますので、その経験から札幌のシステムエンジニアの働きについてまとめたいと思います。

システム開発の仕事ですが、基本的に札幌で案件が発生するケースはまれです。
ほとんどが東京で発生する案件です。流れとしては

1.東京の大手メーカーで案件発生
2.メーカーの北海道支社に案件を発注
3.北海道の大きめの中小企業がBPとして案件に参画
4.さらに小さい中小企業がBPとして案件に参画


という形で案件が札幌の企業に回って来ます。

私の場合、前職は上の3番に該当するところで働いて来ました。
今の会社はレアケースで、北海道が本社の会社で発生した案件を一次受けしていたパターンになります。

基本的に上の会社になればなるほど、単価も高く、作業も上流工程になっていきます。
下の会社になれば、コーディング、テストといった下流工程がメインで、単価も安くなります。

実際に開発が始まると、客先に常駐して開発するスタイルがほとんどになります。
開発環境やネットワークの制限であったり、情報を外に出せないという理由のため、案件の発注元であるメーカーでなければ作業ができないケースがほとんどであるためです。

私自身も前職では自分の会社で働いた時間は1年未満です。新人研修後の2、3ヶ月と退職間際の2、3ヶ月しか自社での仕事はありませんでした。

そういった点で考えると、システム開発をするのであれば、上記の3番以下のどの会社に居ても作業環境には大きな差はない形になります。

単価と給料について

北海道、札幌のシステムエンジニアの開発単価っていくらになるのか気になる方も多いと思います。
メーカーから中小企業に発注した段階で大体50万〜65万程度が相場かと思います。
まれに70万ぐらいのケースがあるかと思います。
若手や新人だと稀にOJT込みで40万円代というケースもあったりします。

そうやって50万〜65万で受注して売り上げを上げたとしても、会社に50%〜60%程度のマージンを取られてから社員の給料になります。

例として、単価50万に対し、給料として払われるのが25万程度とすると、厚生年金や保険の会社負担分(3万程度)を合わせたとしても28万ほどの報酬で、残りの22万は会社に搾取されます。
そして不思議な現象ですが、頑張って仕事をした結果が評価され、客先からの単価が+5万になったとしても社員の給料が+5万になるかというと…なりません。

昇給どころか全く上がらないというのが現状です。(もちろん一作業者には単価は開示されません。)

会社員だとこのようなリスクがありますが、フリーランスであれば企業に搾取されることなく報酬を手に入れることができます。

技術者不足…しかしエンジニアは評価されない会社員

最近のニュースでは、人手不足で倒産だとか技術者が不足しているという話をよく見かけます。
しかし、北海道のIT企業に関しては、純粋なエンジニアは評価されません

以下の能力を発揮して結果を示さなければ、評価も高い給料も得られないのです。

・部、課の売り上げや目標の策定、社内会議の折衝能力
・案件を取ってこれる営業力
・PJの進捗や人の管理ができるマネージメント力
・客先社員を助けるための提案力、行動力
高い設計能力、設計内容を伝えるコミュニケーション能力
コーディング能力
レビュー能力
・BPの調達、管理能力

上記で純粋なエンジニアに求められる能力は赤字部分だと思っていますが、それしかできない社員は評価されません。
赤字部分の能力がある社員も赤字以外の作業の割合が多くなり、技術的なことができる人間がいなくなり(※赤字しか出来ない社員は若手や低スキル者であることが多い)、結果的にエンジニアが不足します。

なので、案件の確保が大変大変と騒いでいたはずなのに、いざ案件が出て来ても人がいない…となるのです。

フリーランスになると良くなるのか?

私はこれからフリーランスとして働く身ですので、会社員との違いは書けないのですが今現在良くなると思っていることを書いてみようと思います。

働き方について

・部、課の売り上げや目標の策定、社内会議の折衝能力
  →これに関してはフリーランスでは改善すると思ってます。
   社長のご機嫌取りだったり、所属する人間の面倒を見るといったことや他の部との
   足の引っ張り合いといった会社としての面倒事はなくなるんじゃないかと思います。

・案件を取ってこれる営業力
  →フリーランスになるとこの点が一番の心配事になります。
   ですが、今の時代はフリーランスエージェントと呼ばれる種類の会社があり、
   フリーランスエンジニアの代わりに営業を行ってくれる会社がありますので、
   心配はないのかなと思います。
  →会社員時代の繋がりなどで自分で営業できる力もあるのであればより良いですね。

・PJの進捗や人の管理ができるマネージメント力
・BPの調達、管理能力
  →フリーランスエンジニアはどちらかというと調達される側なので、このあたりは
   心配不要かと思います。
   ネットで見た情報によると、フリーでもPLをやったりする方もいるそうなので、
   人によって変わりそうです。
   ※要求が多くなればその分単価が上がるので、会社員よりは改善すると思います。

収入について

一般的に、会社員からフリーランスになると収入は上がります
ネットでも言われていますが、私自身も来年の所得は会社員時代の1.6倍ぐらいになる見込みです。

上がる理由としては、単価50万に対して、会社員だと取られるマージンが50%以上なのに対し、フリーランスエージントだとマージンが低くなるためです。
私はPE-BANKという会社にお願いしたのですが、PE-BANKはフリーランスエージェントの会社の中でも珍しく手数料が公表されています。

1年目は12%ですが、2年目は10%、3年目以降は8%と、最大8%になります。

単価50万ですと、1年目44万円、2年目45万円、3年目以降46万円です。

ただ、フリーランスの場合、単価に対して消費税が加算されますので、実際には
単価50万ですと、1年目47.5万円、2年目48.6万円、3年目以降49.7万円です。
消費税が上がると収入も上がるという利点もあります。

フリーランスのリスクについて

フリーランスになると、会社員時代に優遇されていたものや保証されていたものがなくなるため、非常にリスクが高いと思われがちです。

収入の安定度

一番のリスクとしては仕事がなくなると収入が途絶えるという点ではないでしょうか?
会社員であれば出社さえしていれば、仕事がなくても給料がもらえますが、フリーランスだと仕事がない=収入0になります。

私自身もその点が一番心配です。
ですが、よく考えてみるとシステムエンジニアに関しては技術者不足ということもあり、5年、10年は仕事がなくなるという心配はなさそうです。
それに、仕事がなくなる状況というのは案件自体が減少するということですし、そうなれば会社員でも仕事がない状態になります。

先ほども書きましたが、会社員なら仕事がなくても給料がもらえますが、全社員が仕事がなければ会社自体が潰れてしまいます。
仕事がない社員がいても会社が潰れないということは、仕事がある社員が仕事がない社員の分まで稼いでいるから成り立っていると言えます。

つまり、自分が仕事がある側の立場なのかない側の立場なのかで考えると、仕事がある側の社員にとっては会社員は足枷・リスクでしかないということになります。これからの時代はそういう人はフリーランスで働くべきではないかと思います。

逆に仕事がなくなる側に近い社員に関してはフリーランスにはなってはいけないと思います。普通に収入が途絶えますからね。

そう考えた時に、私は自分が仕事がある側に近いと思ったのでフリーランスになる決意ができました。

福利厚生について

フリーランスは個人で活動しますので、基本的に福利厚生はありません。
確定申告時にも経費として福利厚生費は認められていないはずです。(このあたりはまだ勉強中です。)

ですが、私が利用しているPE-BANKではPE共済会というのがあり、月額の会費はかかりますが様々な福利厚生があります。
特に大きいのが、病気などで働けなくなった場合の所得保障や取引先が倒産した時の保障などがあります。
生命保険、がん保険や慶弔金制度もあります。

保険や保障という点ではへたな中小企業よりも福利厚生は充実していますl

 →PE共済会はこちらから

確定申告について

会社員であれば、12月に年末調整の書類を数枚書いて会社に提出すれば経理担当の社員が税金の手続きをやってくれますが、フリーランスには年末調整はありません。
自分自身で確定申告を行って税金を納める必要があります。(税理士にお願いするという方法もあるそうですが)

確定申告は大変かもしれませんが、最近では会計ソフトも充実していますし、Web上ではフリーランスの方々のブログで色々な情報が見つかりますので、今の時代は個人での確定申告も不可能ではないと思います。

経理担当の社員の給料を稼ぐぐらいなら自分でやる!その分収入もアップすると思えばやりがいもあるはずです!

私も確定申告には不安がありますが、脱サラを迷っていた時にtwitterで良さげな本を見つけたので購入してみました。

こちらの本は漫画の形で確定申告や税金のことについて知ることができるので一度は手に取ってみても良いと思います。
初心者向けに書かれていますので、知識がなくても読みやすく出来ています。
ただし、この1冊でどうにかなるかというと全くなりません(笑
あくまで入門用ということで読むのが良いと思います。

まとめ

今回の記事では、私が脱サラしてフリーランスエンジニアになるきっかけを書いてみました。
完全なフリーというわけではなく、エージェントを利用した常駐型のシステムエンジニアですがフリーランスはフリーランスです。

税金面などこれから勉強していくこともたくさんあるでしょうし、まだ始まってもいないです。
一応12月中に色々準備もしましたので、別途まとめて行きたいと思います。
一人でも多くの人にこんな働き方もあるということを知っていただければと思います。

最後に開業届出しましたとフリーランス税本書いましたってことで1枚載せておきます。

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