【読書日記】夏と花火と私の死体/乙一

こんばんは。
久しぶりの読書日記更新です。

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今回の本

今回紹介する本は、こちら!

私は、この本が乙一さんの本は初めてでした。
乙一さんのデビュー作品のようですね。デビュー作品なのに発想が凄いです!だって、死体目線での話なのですもの!

あらすじ

では早速内容紹介していきます。

この本には、2つの作品が入っています。
表題作の「夏と花火と私の死体」と「優子」です。

両方ともホラーです。お化けや妖怪が出てくる系もホラーではなく、心理的にゾワゾワします。
あ、でも死体目線での語り口は、お化けジャンルに入るのでしょうか?笑

・夏と花火と私の死体

→9歳の夏。数日後に迫った花火大会前のある日。主人公の五月は同い年の弥生ちゃんと弥生ちゃんのお兄さんの健くんを木の上で待っていた。だけど、ほんのちょっとした悪意で、五月は木から落ちてしまって、死んでしまう。幼い兄弟は、必死に五月の死体を隠そうと色々な事を考える。そんな2人や周りの状況を冷静に分析する死体の五月。ちょうどその頃、周辺の県で子供が行方不明になる事件が相次いで起きていた。冒頭に書かれた「カゴメカゴメ」の歌との繋がりは….

・優子

→戦争が終わって、主人公の清音は住み込みで家政婦として働き始める。その家は、鳥越家。女の人のように美しい主人とまだ一度も会ったことのない妻の優子が住んでいる。主人と優子の部屋は、立ち入ってはならない。清音は、主人と優子の部屋へ食事を持っていくが必ず扉の前に置いておくことになっている。

今までは、2人分の食事を出していたのに、いつしか2つのお膳で同じ料理が残されるようになり、次は2つのお膳ともに半分ずつ残される。とうとうある日、主人から優子は体調が良くないので食が細いので食事は1膳分で良いと指示される。

清音は、一度も声も顔も聞いたことのない優子の存在を疑い始める。そして最後に主人を思って起こした清音の行動は実はとんでも無いことだった。

感想

私の感想もネタバレしない程度に少し書いてみますね。

まず、「夏と花火と私の死体」では、読むのが止められませんでした。最初はお風呂で読み始めたのですが、つい夢中になって、気付いたら立派にのぼせて旦那に呆れた顔で見られました。最後には綺麗に伏線が回収されて、気持ちの良い終わり方でした。あ、でも最後はハッピーエンドではないですよ!いわゆる後味悪く終わるという嫌ミス系です。

そして、「優子」。これは、脳内で日本映画の独特な暗い感じの情景が浮かびました。優子は実在するのか。それとも、本当はいないのか。これも読んでいるうちに、忘れていた伏線が最後に回収され、過去の因果も明らかになるところはノンストップで読むしかありませんでした。

どちらも100ページ前後の話で決して長くはないですが、読み応えがあります。夏にぴったりなこの本を読んでみてはいかがでしょうか。

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