こんにちは。
今日は昼から投稿です!
産休前のラスト出勤日に本を少し買いだめしてきたのですが、そのうちの1冊を読み終えたので紹介します。
Contents
今回の本
垣谷さんの本は、新刊を割とチェックしているつもりでしたが、9月に出ていたようです!
最近、書店に行ってなかったからなぁ・・・・
今回の本もドキッとするタイトルですよ!
あらすじ
務めていた会社を定年退職し、今後は悠々自適の老後を送ろうとしていた常雄(つねお)だったが、どうも妻が冷たい。
33歳でバリバリ働いている娘ともコミュニケーションを取ろうとするが、常識がないとか神話の世界に生きていると言われる始末。
人は結婚して子供を産んで一人前であり、女には母性本能があり産休育休で戻ってくる会社の女性社員はロクでもないのが多いとか、そういった当たり前の話をしていただけなのに。
良妻賢母の妻は最近では資産運用のために購入したマンションの空き部屋の掃除に行くことが多くなってしまった。
どうやら体調が良くないようだが、医者には不定愁訴と言われており、どこが悪いのかははっきりしていない。
1人で家にいても居心地が悪いためマンションを訪ねるが、お茶を入れてくれないし買ってきてもくれなかった。病気になる前は、気のよくつく妻だったのに。
妻からも娘からも距離を置かれ、同期会で愚痴を言い合っている日々だったが、常雄の長男の嫁が就職先を見つけたようで、孫の保育園の送り迎えをすることになった。
基本は常雄が行い、妻はいざという時に助けてくれることになった。いざという時だと思い、1歳の子がウンチをしたおむつを替えてほしいと妻に電話をするもあしらわれてしまった。
最初のうちは、うまくいかないし女の仕事だと思っていた育児・家事に苛立つ常雄だったが、最新の育児雑誌や保育園に迎えに来るママたちの話や公園に集まるママや年配のおばあさんの古い考え方に接していくうちに、少しずつ自分の考え方のズレに気がついていく・・・
このままだと熟年離婚まっしぐらだが、果たして常雄は最後のチャンスを生かすことができるのか?
感想
垣谷さんの本はいつもググッと突き刺さるタイトルですよね。『老後の資金がありません』とか。
今回の本は、定年を迎え今まで会社勤めをして家族を養ってきた重積から解放されて、これからはのんびりと家族のことにも目を向けて悠々自適な生活を送ろうとするオヤジの話です。
女性目線からすると、定年を迎えてのんびり過ごそうと決意を新たにするのは良いですが、8ページ目(文庫本)にして妻に『おい、お茶をくれないか』との呼びかけを目にして、「あぁ、こりゃダメなオヤジだ。」と思いました。
そりゃあ、自分は定年があるかもしれないけれど女には家事の定年は無いのか!!と。
案の定、奥さんは夫源病であり、33歳で仕事に邁進している娘には結婚しないのかと無神経な言葉。
でも、これってどこにでもいるオヤジなのでは??
周りにこんな人いませんか?
・「コピー取り、お茶いれは仕方なく自分でやってあげている。」という意識の人。
・女は結婚して子どもを産んでこそ一人前だと思っている。
・サラリーマンは休日には体を休めないといけないと思っている。
・女であれば、誰しも母性があるから子どもを見ると可愛がると思っている。
・女は母性本能があるから赤ちゃんのウンチを臭いと思わない。
・専業主婦は、家で子供の相手を家事をすればいいだけで楽をしていると思っている。
・3歳までは、母親の元で育てるべきだと思っている。
・自分の3食は簡単なものでいいと伝えているから良い夫だと思っている。
本作の主人公のオヤジの考え方を挙げるとまだまだありますが、会社の上層部の人たちはこんな考え方の人多いなと思いました。
こんなオヤジが定年後、ずっと家にいて家族とコミュニケーションを取ろうと積極的に話しかけようとしても確かに「今更なに?」という気持ちと「何も分かってないんだな」という諦めで話したくなくなりますね・・・・
そんなオヤジが孫の保育園の送り迎えをするにあたり、最初は上記のような考え方でしたが、次第に現実が見えるようになってきて、考え方を改めるようになるところは読んでいるこちらもホッとしました。
だって、このままじゃ熟年離婚まっしぐらだもの・・・・
私自身、今月末に出産を控えているので仕事に復帰した後の大変さや、できれば両親の助けを借りたいと思っていることもあり、どういう風になるのかを少し想像することができました。
この本は、定年を迎えるオヤジ以外にバリバリ働いている女性はもちろん、現在産休中の女性やその夫にもぜひ読んでもらいたい本だと思いました。
歳を取ったときに、幸せな老後をお互い迎えるための試練はまさにこれからなのだと思い知ったからです。
私も主人にぜひ読んでもらおうと思っています!
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